私がブログを始めた理由2020/07/09

月齢9.9 2020年7月1日19:33 自宅2階ベランダより。
初投稿は先月10日だったので、ブログを始めてほぼ1ヶ月。
今回は、私がなぜブログを始めようと思ったのか、その経緯について書きたいと思います。

パワハラと過重労働に耐えきれずに退職し、しばらくして父親が急死し、一人になった母親を放っておけないので実家に戻り、そしたら母親にも既に認知症の兆候があり、初めは私も臨時で働きながらだったけれど、それが不可能になって仕事を辞め、母親の気持ちを傷付けずに在宅介護サービスにつなげるまでに半年かかりました。
介護サービスを受けられるようになったからと言って、解決できる問題はわずかでした。認知症は進行し、私は自分の生活なんてほぼ無い状態となりました。
そうした中で、NHKの発達障害に関する番組を見て、「まさに私自身の事だ!」と思ったけれど、夜間も、何度も目を覚ます母に対応しなければならずに寝る間もなく、母親の介護だけで精一杯でした。

色々ありましたが、昨年11月、要介護5となった母が漸くグループホームに入所できました。介護費用はそれまでの約2倍となったので、私も働くことを考えましたが、介護をしていたとはいえ仕事はブランクがあり、海外では親の介護がキャリアとして認められる国もあるけれど、年齢的にも体力的にも再就職は難しいはずで、障害者雇用枠なら何とか救っていただけるのではないかと思いました。
それに、母親の介護をしていれば、その関係者と会って話をしたり事務手続きをしたりなどありましたが、施設探しの末にいくつもの契約を終えて抜け殻状態となった私に待っていたのは、ただ孤独だけでした。
多忙な姉は用事が無くなると訪ねてこなくなり、独身の私にはママ友などの地域の繋がりも無く、まだ老人クラブの年齢でもないので、一日中誰とも会話の無い状態となりました。

一人でいることを寂しいとは思わないけれど、世界から忘れ去られた孤独でした。

私のことを忘れた母は、私が居なくなっても、選び抜いたグループホームで幸せに暮らしていける。
長年教員として勤めた私は、かつては教育現場に様々な貢献もし、多くの生徒達に頼りにされた時期もあったけれど、すでに昔のこと。沢山の手紙をくれた生徒達も皆大人になり、結婚し、子供を育て、幸せに暮らしている。
私が生きていても死んでしまっても、もう誰も困りはしない。

息をするのも苦しい毎日が続き、ふとした事で涙がこぼれ、止められなかった……。

約20年ぶりに精神科受診予約の電話をしたとき、まさに、すがる思いでした。
そして、それを受け止めてくれたと感じられたのは、たった1つの病院だけでした。

「高機能自閉症」と診断され、「精神障碍者福祉手帳3級」となったわけですが、「障害者就業・生活支援センター」の職員からさえも理解されませんでした。
私に向けられた信じがたい言葉。
「障害があるからと言って、何でも考慮されるわけではない。個室くらいなら用意できるだろうけれど、それ以外は無いと思って欲しい。それに、能力があっても休む人より、能力が無くても休まない人の方がいい」
私はショックで何も言えませんでした。障害があれば怠慢が許されると私が考えているかのような口ぶり。私は無断欠勤なんてしたことは無いし、それに、今元気な人だって、いつ病気になったり事故に遭ったりして仕事を休むか、そんなことは誰にも分からないのに。

2年前には、母の介護で相談に乗ってくれるはずの「地域包括支援センター」から相談拒否に合っていました。
「ネット上にある情報以外に、提供できる情報はありません。それに、結局は決めるのは家族ですから、自分たちで施設を見学して決めてください」
「困ったら、まずは地域包括支援センターに相談」と書かれていた言葉は嘘だったの?
心が千切れ、何日も寝込みました。

法律や制度は整っているはずなのに、現実には指の隙間から砂のようにこぼれ落ち、見過ごされてしまっています。
世の中の誤解や無理解やいろいろな問題をブログで解決できるとは思わないけれど、少しでも多くの人に知ってもらえたら……。
そう思って、ブログを始めることにしました。

いざブログを始めようとすると、すっかりパソコン事情に疎くなっていました。なにしろ、パソコンを開くこともままならずに1ヶ月以上メールチェックさえ出来なかったりする日々が何年も続いたので。
それに、要領よく同時並行的に作業をこなせないので、とても時間がかかってしまい、他の事が出来なくなってしまいます。寝ること食べる事さえおろそかになってしまって。
前途多難。

頭の中には、伝えたいこと、知って欲しいこと、沢山あり過ぎで、どうやって記事にしていったらよいのやら……。うまく書いていける自信はないけれど、極力冷静な視点で、感情のおもむくままではなく、事実をできる限り正確に、書いていこうと思っています。
一人でも多くの方が読んでくださって、介護の現実や、自閉症スペクトラム障害のことを知っていただけたら嬉しいです。

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