アメリカツキミソウ2020/06/10

アメリカツキミソウ(昼咲き月見草) よく見ると、蟻が花粉を運ぼうとしています。
月見草というと、黄色い花を思い浮かべる方もいるでしょう。
文学作品などでは、黄色い花の待宵草や大待宵草が月見草と呼ばれることも多いようで、実は私も、かつて住んでいた庭付きアパートに雑草化して群れ咲き、一株持ち帰って自宅に植えたピンク色の花がツキミソウだとは、昨年まで知りませんでした。
北米~南米原産で、昼咲き月見草とも呼ばれるようです。

アメリカツキミソウは本当に生命力が強いです。抜いても抜いても生えてくるし、昼咲く花の中には夜にはしぼんでしまうものも多い中、夜にも咲いています。

私は弱いのです。けれど、よく勘違いされるのです。
子供の頃から、たびたび仲間外れやいじめにあいました。ひとりで過ごすのは平気だけれど、みんながいる中での仲間外れやいじめは、悲しくて辛くて、私の何がいけないのだろうと、自分を責めました。誰にも言えず、平静を装っていました。それ以外に何ができたでしょう。

ずっと昔のうら若いころ、好きな人に告白しました。
「(月)さんは一人でも生きていける強い人だから、僕がいなくても大丈夫だから」と断られました。
そっか……貴方は弱々しくて男性に寄りかかって生きる女性が好きなのね。貴方には私がタフに見えるのね。心の中でそう思い、悲しく悲しくなりました。

私は、自分が他の人とは違っていたなんて、ずっと知らずに大人になりました。他の人も私と同じように見えたり聞こえたり匂ったり感じたりしているんだとばかり思っていました。だから、私だけが我慢できないほどに辛いと感じてしまうのは、私の心が狭いからだと思っていました。そんな風に思いながら毎日を送るのは、とても苦しいことでした。

十数年前から、もしかしたら自分は他の人と違っているのかもしれないと、少しずつ分かってきました。それはだんだんと確信へと変わっていき、今更と思い悩みましたが、客観的な判断を仰ぐことにしました。
診断名は高機能自閉症。ASDと呼ばれる発達障害です。
VIQ:132、PIQ:120、FIQ:124と高水準ながら、下位項目にはばらつきがあり、AQ:36点とのこと。
知的障害が無く、苦手分野を知識と経験と文明の利器で補うため、傍目には障害があるとは思われません。
それでも、息をするのさえも辛い日があります。

雑草のように丈夫に見えるアメリカツキミソウ。
けれど、もしかしたら、見えない土の下で必死に根を張り巡らして、懸命に生きようとしているだけかもしれません。私がまさにそうしてきたように。
命はみな、生きるためには生まれた場所で闘うしかないのです。
それに、雑草だってみんな個性と名前をもっているんですよね。

人は本当は誰でも弱い。強そうに見えても、それは頑張っているから。
だから、誰にでも優しくありたいと思うのです。
生まれる前の胎児の頃から、いくつもの不運を背負ってしまった私だから、哀しみを知っているから、健康を害して仕事を辞め今は話し相手もいないけれど、傷つき疲れた人を、密やかな月の光のように優しく包めたらと願うのです。

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